おもに神奈川県藤沢市の石碑について書いています。時々それ以外のことも書くかもしれません。
市内に散在する石碑に興味をもち、その銘文を収集しています。市内の歴史的石碑のほとんどは、過去に藤沢市によって調査がなされており、その銘文も報告書などで見ることができますが、誤りや欠落も少なくありません。古い石碑の多くはすでにその役割を終え風化のままになっており、そこに刻まれた銘文も日々失われています。完全に失われる前に現物を確認することでより正確な銘文の復元し記録に残すことをめざしています。古い石碑はその銘文にさまざまな異体字が用いられているうえ、風化がすすんで読み取りが困難になってしまっているものも多く、正確な復元といっても限界があるため、過去の調査資料も収集の一部をなしています。
ここでは、これまで収集した銘文のなかから、自分が特に興味をもったものをとりあげて紹介します。誤りや確認不足、調査不足は多々あろうかと思います。お気づきの点などありましたらご指摘歓迎です。なおここに示した銘文の漢字は端末によっては正しく表示されないことがありますが、NotoフォントあるいはIPAmj明朝フォントが表示できる環境ではほとんどの文字は正しく見えると思います。
銘文の表記にあたっては原文をできる限り尊重し、原則として異体字もそのまま表記しています。例えば原文に「柗」とあれば「松」には変更していません。ただし今では利用頻度のきわめて少ない漢字(JIS X 2013に含まれない漢字の一部)は端末によっては正しく表示されないため、表記を変更したうえで注釈として原文の表記と変更後の表記を示しています。例えば原文に「𭐠」とあれば表記を「政」と変更したうえで《原文》𭐠(政)としています(この一文は端末によっては正しく表示されません)。またフォントが存在しない文字については注釈で個別に説明を加えています。
銘文の文字の配置を完全に再現することは不可能ですが、いくらか表現しています。全角スペースは改行を意味しています。見やすさのために全角スペースのかわりに「|」を使っている場合もあります。〔〕は文字ではなく像を、()は注釈であることを示しています。「←」「→」は横書きを意味しています。