江の島階段マップ(江の島)

江の島は階段だらけの島です。トラックや乗用車が青銅の鳥居から中に入ることは物理的に困難です。バイクや小さな車なら島の西側の下道を通って山二つの近くや、サムエル・コッキング苑までは到達可能ですが(下道からサムエル・コッキング苑に至る道は関係者以外立入禁止)、そこからさらに西にある奥津宮や岩屋に行くのに階段を避けることはできません。江の島中心部に至る道はこれ以外にも東側から登るルートや、船で稚児ヶ淵から入るルートがありますが、いずれも急階段を上らなければなりません。展望灯台の江の島シーキャンドルはどうやって建設したのでしょうか。

江の島を歩くのにどれだけ階段を昇り降りしなくてはいけないかに興味をもってネットを調べたら、江の島入口から岩屋入口まで662段という記録が目に留まりました。そんなにあるのかと思い、自分で歩いてみた結果を江の島階段マップとしてまとめてみました。私有地の小さな階段はここに書いた以外にもたくさんありますが、江の島観光者が通る階段はおおよそカバーできていると思います。大きなマップはこちらにあります。

図の青い矢印で示したところが階段で、数字は段数、矢が向いている方向が上りになります。ピンクの線で示したのは、標準的と思われる江の島徒歩観光ルートで、青銅の鳥居から、辺津宮-中津宮-サムエル・コッキング苑-奥津宮-稚児ヶ淵-岩屋とめぐるものです。岩屋の中まで見学すると、片道で合計791段となりました。結構あるものです。なおサムエル・コッキング苑内のシーキャンドルは、エレベーターで昇るので階段を使わずに行けますが、下りは階段で降りることもでき(階段で上ることは禁止されている)、最上階の屋外展望台まで行って歩いて降りれば、シーキャンドルだけでさらに256段歩くことになります。ただし屋外展望台と下り階段は、高所恐怖症の人にはお勧めできません。

一方、地図上緑色で示した三か所のエスカーを使うと、数字が白抜きになっている階段合計305段を上らずにすみます。サムエル・コッキング苑までしか行かないのなら、階段は辺津宮出口にあるわずか23段の下りだけですみます。ただしエスカーは上りだけしかないので、いずれにしても帰りは階段を下らなければなりません。また奥津宮まで行ったのなら、帰りは下道を通るのがお勧めです。風景を眺めながら坂を下っていくとあっというまに辺津宮入口に到着します。奥津宮の先、稚児ヶ淵に降りる階段はかなり急で200段以上あり、帰りはほとんどの人が休み休み上ることになります。

江の島にはもうひとつたくさんあるものがあります。それはトイレです。江の島は、見どころを眺めて歩くだけなら青銅の鳥居から岩屋まで往復しても半日ですむコンパクトな島ですが、その中に十か所以上のトイレがあり、しかもどれも屋外の公衆トイレとしては清潔です。図にこれらの位置も示しました。あらかじめ場所を確認しておけば、江の島で御手洗に困ることはないと思います。そしてさらにもうひとつ、江の島にたくさんあるものは、現在立ち入ることが困難になっている史跡です。立入困難の理由には危険であるからというものや所有権の問題によるものなどさまざまあるのですが、これらについてはまた別の機会に書いてみたいと思います。